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カリフォルニアからこんにちは! カリフォルニア 01

 

サテライト・カリフォルニア。自分たちだけの村根性ではなく、世界の人々にアメリカワインを理解していただけるようフルサービスで情報提供をするつもりです。皆さんもこれは、というご質問がありましたら、ご遠慮なくお申し出ください。 現地の該当者をつかまえて答えを引きだしてきますよ!

 

【目次】

1:カリフォルニアからこんにちは! 「自己紹介とご挨拶」

2:もう夏です。カリフォルニアは! 「天気のお話」

3:フラワーズ 「今、ホットなワイナリー その1」

4:ロキオリ 「今、ホットなワイナリー その2」

5:ナパ・ヴァレー・ワイン・オークション 6:カリフォルニア電力難?

 


【1:カリフォルニアからこんにちは!】


自己紹介とご挨拶

はじめまして、サテライト・カリフォルニア担当の康子キャドビーです。今日から、イーエックス・ワインのアメリカワインを紹介させていただきます。

 

■「アメリカワイン」

「アメリカワイン」というと日本の皆さんにはちょっと漠然と感じられるかもしれませんね。アメリカではカリフォルニアを中心にオレゴン、ワシントン、アイダホ、テキサス、ニューヨークなどなど、意外といろんな州でワインを生産しているんです。でも、東海岸のワインは日本向けの輸送に手間がかかることやクオリティの点でいまいちワールドクラスに達していないという理由から、日本に上陸しているワインはほとんどがカリフォルニアワインです。最近は全米ワイン生産州第二位にのし上がったワシントンワインやピノ・ノワール種が充実したオレゴンも話題となっています。

私のサテライト情報では、今、最もホットなニュース、ぜひ日本のワインファンに理解して欲しい問題点などを率直にお伝えしていくつもりです。

私は、アメリカへ移り住むようになって18年になりますが(えっ、年がばれますね。幼稚園のときに来ました。嘘)、カリフォルニアワインは80年代から大きな飛躍期を向かえたような気がします。80年代に日本へワインを輸出するなんて、はたしてこのクオリティで受け入れられるだろうかっていう不安が無きにしもあらずでした。

当時、東海岸に住んでいた私は、カリフォルニアワインに対して、何となく面白い、目新しいという程度でしか理解していませんでした。確かに25年前、スタッグスリープ・ワインセラーズのカベルネ・ソーヴィニヨンやシャトーモントレーナのシャルドネは、パリの試飲会で認められたかも知れません。

それでは、他のワインもみんなそれだけのクオリティがヴィンテージごとに保証されたかというとクエスチョンマーク。近年のオレゴンやワシントンも当時のカリフォルニアを思わせるような実力者が少しずつ頭角を顕してきているのが現実ではないでしょうか。これからが勝負です。

全体のレベルを上げるという点では、カリフォルニアはアメリカンスピリッツならではの助けあいの精神がワイン業界でも活きています。自分が試みたクローンや台木の組み合わせやカバークロップ(下草)に使っている草の種類、すばらしいラベル(エチケット)のデザイナー、気に入っているコルク会社など、いろんな情報を彼らは惜しげもなく、しかも自慢げに語り合います。

イーエックス・サテライトでも、自分たちだけの村根性ではなく、世界の人々にアメリカワインを理解していただけるようフルサービスで情報提供をするつもりです。皆さんもこれは、というご質問がありましたら、ご遠慮なくお申し出ください。現地の該当者をつかまえて答えを引きだしていきますよ!

 

■自己紹介 「こんにちは、坂野みなです」

順序が逆になりましたが、自己紹介ということで。私はアメリカの大学で在学中に(運良く)ワインというものに出会うことができました。その以前もワインは好きでしたが、本当にハートを打ち抜かれたのは在学中に『ワイン・アプリーシエーション』というクラスを受講してからでした。講師は現在、マイアミでワインバイヤーをしているチップ・キャシディという先生です。

彼は、パームビーチのブレーカーズというホテルでシェフソムリエを長年務め、その後、現地のワイン専門店にバイヤーとして長年勤めてきました。大学の講師としても“飲むワイン”を学問として認めさせた実力者です。

彼のすばらしいところは、ワインを学問の域まで認めさせたこと、それにワインを通して人間の大切さ、ハートを伝えてくれることです。恵まれない人たちのためにワインオークションを開いて慈善活動をするチップはアメリカのワイン業界では知らない人はいません。ワイン業界で仕事をするようになって「私の先生はチップ・キャシディ」というと、「ああ、そう!」と言ってくれる生産者は数知れません。

ワインに惚れ込んでワイン専門の通訳を始め、次第にワイン雑誌の記事も書かせていただくようになりました。ワイン専門誌「WANDS」の“坂野みな”さん、実は私です。アア〜告白宣言。“坂野みな”さんは、通訳としてではなく、レポーターとして日本のカリフォルニアワインファンの皆さんに知識だけではなくぜひワインを飲んで欲しいという意図のもとDrink Wine(Vin)ヴァン飲みな、というかくれた意味があったのです。

坂野みなさんは今後もWANDSのニーズに合った情報をお届けします。そしてイーエックス・ワインでは、康子キャドビーとして違った角度から、わかりやすくリアルタイムの情報をお届けできればと考えています。

 


【2:もう夏です。カリフォルニアは!】


■ニーニョ vs ニーニャ論

エル・ニーニョとかラ・ニーニャとかスペイン語の男性名詞、女性名詞を学ばされる年がここ数年続きましたね。1994年から1995年にかけての冬でしたっけ。そりゃ、すごかったですよ。あのロシアン・リヴァーが大暴れして、あたりの畑や村は水びたしでした。子供たちにはノアの箱舟の話をして、「雨っていうのはやまないこともあるんだね」と連日の雨で外に出れないフラストレーションをごまかしていたものです。

あれだけ騒がれたのに、今年はさっぱり耳にしません。いつのまにか懐かしい言葉になってしまいました。ぶどうの樹にあの大量の雨がどう影響するか、話題になりましたが、結果的にはスポンジのように乾ききっていたカリフォルニアの大地を潤わせてくれて、「吉」と出ました。

一方、ラ・ニーニャの年は乾燥した、雨期であるべき冬に雨がすくなく、春にはぐーッと気温が下がって朝霜の被害がよく出る傾向があります。今年は、ラ・ニーニャの落とし子みたいな年で、長年ぶどう栽培をやっている人たちに聞くと、70年代を思い出すって人が多いんです。1970年には、春の霜警報が30日も続いたらしいですよ。霜警報が出ると栽培家の皆さんは一睡もせずにスプリンクラーや巨大扇風機みたいなファンの様子を監視します。1日や2日なら徹夜ぐらいできますが、毎日続くと栽培家もたまったものじゃありませんよね(サテライトパリでもこの話ありました。興味のある方、バックナンバーを読んでみてください。スプリンクラーがなぜ役に立つのかって話、世界共通です。もちろんそうですよね)。

今年の4月はカリフォルニアでは各地で霜の害が出ました。ぶどうは自然が支配するものですから、霜でやられたりすると生殖活動を続けようとしてセカンドクロップといって後咲きの芽がでてきます。クオリティ的には最初の房には劣るといわれますが、収量の少ない高級ワインを生み出すぶどう畑は、ヴェレゾン(色づき期)の頃になると適房作業(房の間引き)を行い発育の遅れている房を落とします。これによって成熟度を高めるわけです。従って収量は減るのですが、クオリティの高いぶどうが生産されるというわけ。セカンドクロップが最初のグループに追いついてくれればの話です。

今からの気候次第ですが、霜のために今年の収穫量激減といったニュースにはならないようです。ご安心ください。

 

■気温

先日から始まったナパ・ヴァレー・ワインオークションは、今年はロバートモンダヴィ・ワイナリーでスタートしました。新しく改修されたワイナリーの周囲にはきれいに剪定されたぶどうの樹が、青々とした葉っぱをつけて、大豆の大きさぐらいの黄緑色の実がすくすくと育ってましたよ。

このオークションの時期になると、カリフォルニアはもう夏です。昨日は最高気温何度だったんでしょう。絶対35℃を超えてます。アメリカの西海岸は乾燥していますから、こんな日は日陰に入いると風がなくても涼しく感じられ、日本で感じる温度より実際はずーっと高いのが一般的です。

カリフォルニアというと、日照がガンガンあたって、ぶどうはぐんぐん大きくなるというイメージをお持ちの方、多いんじゃないでしょうか。実はそうではないんです。生産地域によってもちろん異なりますが、一般に海からの霧や風の影響、もしくは高度による涼しさがぶどう栽培に活かされています。ナパ・ヴァレーだって、日中30℃以上になる日でも朝夕は、ちょっとセーターでも着ないと寒くて外は歩けません。

1998年などは、夏がなかなかやって来なくて、プールががらんとしていた冷夏でした。そんな年は、霧の出る日が多く、なかなか霧が晴れない状態が多い年です。1990年代にはいって、ブルゴーニュ系の品種に注目が高まりカリフォルニアの生産者はどんどん涼しい産地を求めてきました。

カーネロス、ロシアンリヴァー・ヴァレー、ソノマ・コースト、アンダーソン・ヴァレー、サンタマリア・ヴァレー、といったアぺレーション(AVA)がピノ・ノワールやシャルドネのラベルについていたら、「おっと!」見逃さないでくださいね。

 


【3:フラワーズ】  今、ホットなワイナリー その1


■へんぴな無名ヴァレーを世界的レベルに

「フラワーズ」って、覚えやすい名前ですよね。実はこのワイン、ソノマ・カウンティの西側、太平洋岸沿いに広がる生産地域ソノマ・コーストを一気に世界へ知らしめたすごいワインなんです。

オーナーはウォルト・フラワーズ夫妻。現在、生産量の65%はシャルドネで35%がピノ・ノワールです。その他にメインの商品ではありませんが、残ったワインをブレンドしたりして少量のピノ・ムニエやシラーも生産しています。

キャンプミーティング・リッジという自社畑に囲まれたワイナリーは、カリフォルニアで最も美しいといわれる州道のハイウェイ1号線が走るジェナーという小さな村から山へ向かい、左手に青い海が見え隠れする中、約20分湾曲する道路を上り詰めていったところにあります。

ところで、このジェナー。あのロシアン・リヴァーが海に合流するところなんですよ。いつ行っても強風に煽られていて、夏でも寒〜い所です。このあたりなんとなくスコットランドの海岸を思わせるって人もいます。

さて、キャンプミーティング。ここはリッジ(山稜)というだけあって山々が重なり、小さな谷間を形成しているんです。昔は、ロシアン・リヴァー周辺に住んでいたポモ族というインディアンが夏になるとこの場所に避暑のために集まってきたことからこの名前が付けられたそうです。同じソノマ・カウンティ住人の私でさえ、フラワーズまで車で走っていくのはちょっとしんどいなぁって感じるんですが、そこはお尻の軽い康子です。行ってきました。なぜって、今日はワインメーカーのヒュー・シャペルのバースデー・パーティだったのです。

 

■いつも霧を見下ろす畑

フラワーズのワインの魅力ってあの凝縮した果実味とシルキーな滑らかさ、それにワインの上品度をぐ〜っと高める樽の効果だと思うんです。その秘密の第一には、ソノマ・コーストというロケーションが挙げられます。海抜約400mにあるキャンプミーティング・リッジは、日照を遮る霧がここまで上がってきません。

このランチ(ワイナリーを含む敷地)の面積は130haですから、広い広い。そのうちオークやレッドウッド(カリフォルニアに多くみられる杉の一種)の森林はそのままに残して、ぶどうの栽培は可能な場所だけに行われてます。つまり合計14haのぶどう畑は、周りを遮るものなく、一日中朝日から夕日まで日照が得られるという環境です。

でも、海からの冷たい風は常時吹きつづけ、高度の高さと相乗効果を発揮し、しっかりとした酸が保たれます。ここでの生育期の気温は最高で、18℃から28℃だとワインメーカーのヒューは華氏から摂氏に換算してくれました。そう、涼しいんですよ。スキー場のように太陽がまぶしいながらもヒンヤリとクーラーの中にいる感じ。

仕立てはすべてコルドン(枝を横に這わせる仕立て方)で通称VSP(バーティカル・シュート・ポジショニングといって葉のついた枝を垂直に立て、1枚のカーテンのようにワイヤーで固定させる方法)を導入し、畑の傾斜や太陽の動きに応じて畝(うね)方向が決められています。

 

土■土

「フラワーズのワインにはミネラルが感じられる。絶対、石灰があるはずだよ」といった友人がいます。「ブー。外れ」。キャンプミーティング・リッジは昔海底だった固い岩が隆起してさらに地殻変動を繰り返してできた地層。表土はローム質の粘土や、場所によってはパリッと割れた感じの赤茶けた小石も転がっています。

もっと地学的にこだわると、フランシスカン・シリーズと呼ばれる地層。母岩には花崗岩が多く、固い粘土の層も混ざっているそうです。1906年に起こったサンフランシスコ大震災の主因であったサンアンドレアス・フォールト(断層)は、そうこのすぐ近くを通ってますからね。今までの地殻活動がいかに土壌形成に影響しているか興味深いところです。

ついでに、最新情報もおまけ。フラワーズでは4年前にワイナリーから6キロぐらい離れたところに新しいランチ(辞書的にいうと農場とか放牧場の意。実際には、広大な丘陵、山あり谷ありの敷地)を買い、現在、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエを栽培しています。ここはキャンプミーティング・リッジよりさらに海抜が高く、500m級の山稜です。多分、岩盤は同じようなものかもしれませんが、上部の土は真茶色で鉄のさびが染色したような土、というより砕けた石でした。

フラワーズ夫妻が懇意にしているスティーヴ・キスラーがこの畑を見たとき、「まるでブルゴーニュだ」と言ったそうですよ。もうひとつ、彼らは栽培農家からシラー種を契約栽培して、冷涼な気候で育ったシラーを造っています。一般市場に出されるのは2003年からとか。

なんちゃって、私はちゃっかりと樽から飲ませていただきました。ローストの印象が強く、ブラックチェリーなどの凝縮した果実。口に含むとフラワーズ特有の柔らかい味わいが、芯のしっかりしたスリムな女性、ス〜っと涼しい感じでした。

 

■ソノマ・コースト

ソノマ・コーストについて誤解がないようにちょっとふれておきますね。

ソノマ・コーストはAVA(アメリカ政府認定ぶどう栽培地区)の定義では、ソノマ・カウンティの海岸線から東はカーネロス、北はサンタ・ローザの北までを境界線としていますが、フラワーズがその実力を認められるようになって以来、フラワーズのあるシーヴューという一角(西に山脈が連なりこのあたりがヴァレーになっている)、しかも海抜が高く霧の線より上にある畑は真の意味でソノマ・コーストだと囁かれています。

これって、はっきり言ってサブアぺレーションの候補地なんです。他の地区にみられないこれだけの特徴があるってことは。

フラワーズに続いて熱心な栽培家、醸造家がこの地区に畑を開墾しました。ヘレン・ターリーのマーカサン・ヴィンヤードがあるのも実はここですよ。でもAVAとして認められるには、多大な時間と準備とお金がかかるようですから、果たしてソノマ・コーストのサブアぺレーションがいつ誕生するかどうかは疑問です。

 

■バースデーパーティ

バースデーパーティ

(フラワーズのバースディパーティ ろうそくに火をつけようとしましたが風が強くてなかなか。(左から)ジョーン・フラワー、グレッグ(ヴィンヤード・マネージャ)、ロス(アシスタント・ワインメーカー)、サンドラ(シェフ)、ヒュー(ワインメーカー))

すっかり、ワインの話にのめりこんで忘れてました。バースデー・パーティ。ええ、楽しかったですよ。

ワイナリーのおかかえシェフ、サンドラが作ってくれた温かいサンドイッチ、中味はターキーにグリルしたポルタベッロマッシュルームと赤ピーマン、ナスと夏野菜が挟んであります。今が旬のブラックチェリーもわりと小粒で熟しておいしかったです。大柄なチェリーよりもちょっと小さ目って凝縮感があっておいしいですよね。ぶどうに通じるところアリです。

実は、この2日後に、ロス・コブという若いアシスタントワインメーカーの誕生日も控えてたんですね。ついでにということで二人分みんなでお祝いしました。ロスの両親は、副業としてぶどう栽培もやっているんです。しかも、しっかりグラン・クリュのクオリティで。

コーストランズ・ヴィンヤードという彼の家族の畑は、これまたソノマ・コーストAVAのオクシデンタルという地区でピノ・ノワールを栽培しています。契約栽培でぶどうの行き先は、ウィリアム・セリアムとフラワーズ。ワインカントリーにいると親子、親戚がこういう風にビジネスで結びつくことをよく見受けます。

 

【4:ロキオリ】 今、ホットなワイナリー その2

■ロシアン・リヴァーの宝庫ロシアン・リヴァーの宝庫

 

サテライト・カリフォルニアの第1回目ということで、もう一つ、今ホットなワイナリーをご紹介します。 その1がソノマ・コーストなら、その2はそのコースト、ジェナーの海からロシアン・リヴァーをサーモンに変身して逆流すると約30キロくらい上ったところにある、ロキオリ・ヴィンヤードです。

 


ロシアン・リヴァーさきほどのエル・ニーニョの話でもふれましたが、ロシアン・リヴァーって水かさがいっぱいになると結構深い大きな川なんですが、今ごろの時期から収穫が終わる頃までは、「これです」と指差さないとうっかり見過ごしてしまうような川なんです。はっきり言って水が少なくてほとんど川原の状態です。

でも、霧は水位の高さにかかわらず、朝夕にはこの川に沿って進入してきます。その霧の影響で、ロシアン・リヴァー・ヴァレーは他の地区よりもぐっと涼しいわけですから。

ロキオリのワイナリーはそのロシアン・リヴァーの川沿いに位置し、65haの自社畑のうち東半分は川に向かって広がります。南隣のアレン・ヴィンヤード(20ha)はロキオリが畑をリースして栽培し、ウィリアムズ&セリアムやゲアリー・ファレルもシングル・ヴィンヤードワインを造っているぶどう畑です。

河川沿いの土壌ロキオリのシングル・ヴィンヤード・ワインとして有名なリヴァーブロック、ウエストブロック、イーストブロックはなんとこの河川沿いの土壌にあります。ここは川沿いなので結構肥沃な土壌なのではと、トムに聞いたことがありますが、「あの場所は、ローム質の沖積土で砂が多く、水はけがいい。親爺さんの代から栽培しているんで土は肥沃ってことはないよ」との返事でした。


畑の見取り図表面には小さな石ころも見られます。以前、トムに書いてもらった(彼の手書きです)畑の見取り図が出てきましたので、皆さんにもお見せします。ワイナリーのテイスティングルームから見ると、ブロック(区画)がよ〜くわかり、ちょっと感動ですよ。

ウエストサイドロードを挟んで西半分の自社畑は、対照的に丘陵地が多く、土壌も粘土が混ざる重たい土で、こちら側にはピノ・ノワールを重点的に植えています。

 


■シンプルで豪華なワイン

トム・ロキオリの醸造はいたってシンプル。良質の材料、つまりぶどうを自然な形でぶどうに語らせる方法です。ぶどう栽培のベテラン、父親のジョー・ロキオリが今でも手塩にかけて育てたぶどうですから、質が違います。

ロキオリからぶどうを買うワイナリー(カスタリア、ゲアリー・ファレル、バニスターなど)も多く、そのほとんどがロキオリ・ヴィンヤードというシングル・ヴィンヤード名で売り出すほどです。

ワイナリーに行くと開放式のステンレスタンクが6基ほどあります。ピノ・ノワールは収穫後3日ほどコールドソーク(低温浸漬)を行った後、酵母を入れ発酵が始まりますが、その間、日に2〜3回のパンチダウン(ピジャージュ、といってもアメリカでは人間の足は入りません。アシからず)を行います。

アルコール発酵が終わるとフレンチオークの小樽に移し、マロラクティック発酵が終わるまでワインには触れないそうです。シャルドネは2000年のハーベストからすべて自然酵母に切り替えました。ちょっと楽しみですね。

ロキオリではピノ・ノワールとシャルドネ、それにソーヴィニヨン・ブランを生産しています。最初の2品種は土地に合わせてブルゴーニュ系で納得いくのですが、なぜ、ソーヴィニヨン・ブランが出てくるのかには、裏話があります。

実は、ロシアン・リヴァー沿いは夏でも涼しいので、昔からあまりぶどう栽培には向いていないといわれていました。イタリア系の移民が「とにかく」という感覚でジンファンデルやプティ・シラーを混植していた以外は、フレンチ・コロンバード(ああ、懐かしい名前。バルクワイン産業以外は、もう姿を消しましたね)が植えられていたそうです。

トムのお爺さんは息子のジョーといっしょに、こちらも「とにかく」、カベルネ・ソーヴィニヨンとソーヴィニヨン・ブランを植えました。カベルネはもちろん熟さないので取り止めとなり、ジョーは68年からピノ・ノワールに植え替えました。

ソーヴィニヨン・ブランのほうは、樹齢を得るにつれて柑橘系の美しい、華やかなワインが生まれました。今でも健在、立派な老樹となって凝縮された風味を持つ、オールドヴァインのソーヴィニヨン・ブランとして生産されつづけています。現在43歳。トムと同じ年です。

ロキオリのワインは、生産数が1万ケースちょっとと極めて少ないことから近年、多少カルト化しています。ゲアリー・ファレル(ワイナリー創立時、83年から数年間トムにワイン造りを教えた人)を今でも師と呼ぶトム・ロキオリは、心底からよいワインを造ろう、すばらしいぶどうに恵まれて幸せだと感謝してワイン造りをする人です。

彼は世界から集まるロキオリファンに喜んでもらおうと、あの狭かったテイスティングルームを2年前に改装。ワインが売り切れると「本当にごめんなさい」とビジターに謝る人なんです。生産量は自分がマネージできる範囲で、と作付け面積は増えても生産は現状維持し、残りのぶどうは他のワイナリーに売っていきます。

ぶどうそのものがその存在意義を語りかけてくるような、ロキオリのワインです。

 

【5:ナパ・ヴァレー・ワイン・オークション】

英語で言うとWine Enthusiast、で日本では「ワイン・エンス」というそうですね。そう。世界中のワイン・エンスが集まるナパ・ヴァレー・ワイン・オークションが今年も派手に開催されました。派手! というより他に表現しようのないオークションです。

 

■チャリティーの凄さ

チャリティーこのワイン・オークションは、ナパ・カウンティの公共機関、病院、学校、青少年施設などにそのほとんどが寄付されるチャリティ・オークションです。

くだいてご説明すると、この寄付金を使って、ナパ・カウンティの救急病院の施設が充実するとか、去年はセントヘレナ・ホスピタルという病院の乳癌の研究室に資金が投入されたりとか、骨粗しょう症の研究費に充てられるとか、ぶどう畑で仕事をするメキシコ人移民のために住宅を建てるとか、本当に社会がプラスの方向へいくための資金援助なんです。


昨年のオークションではバブル気味なコンピュータ業界の成金たち(失礼)が税金対策に行ってきていたようですが、今年は、真の意味で「ワイン・エンス」の方たちが集まっていたような印象を受けました。

オークション風景最終日のオークションでは、今年開催委員会のチェアー(会長)をつとめたロバート・モンダヴィ爺が、なんとミニスカートのドレスに長髪のカツラをつけて、舞台に上がるという必見の場面もありました。モンダヴィさんは6月18日で88歳になられるそうです。カリフォルニアのワイン業界を世界に知らしめた功労者というだけではなく、あのチャーミングさは、彼ならではのお人柄です。

実は、このオークションを20年前に始めたのは、やはりロバート・モンダヴィさんと、これまたかわいい奥様のマーグリットさんなのです。今回のオークションでは、第一回目にオークショニアとして参加した、イギリスのマイケル・ブロードベントさんも参加。いや〜。彼もおじいさんになられましたよね。


モンダヴィ夫妻(オープンカーでオークション会場に入るロバート&マーグリット・モンダヴィ夫妻)

でも、モンダヴィのリザーブ・カベルネ・ソーヴィニヨン(1981年から2000年までのヴィンテージ、3リットルサイズを20本)をオークショニアとして260,000ドルまで引き上げるシーンは、何となく彼の穏やかなしゃべり方の中にモンダヴィに対する愛情みたいなものが感じられてジ〜ンときました。

それに応える参加者もすごいでしょ? 今年の収益金合計は760万ドル(9億1200万円、ひえ〜!)。チャリティのワインオークションとしては世界最大ですよね。

 

■トップの落札者

ロン・キューンさんトップ落札者はイリノイ州のロン・キューンさん。この方、スクリーミング・イーグルのカベルネ3リットルサイズ、92年のヴィンテージから99年まで合計8本を650,000ドル(120円換算で7800万円)で落札、さらに、オーパスワインのパッケージ、これには79年から98年までのヴィンテージがこれまた3リットルサイズのボトルで20本、それに加えてオーパスワンで20人を招待できるガラディナーが含まれてます。

それを220,000ドル(えーと、日本円にして2640万円!)で落札しました。なんと、1日で彼は955,500ドル(ひえ〜。なんだか豪華な家が一軒買えそうな価格ですね。私の計算機では桁数足りなくなりました)もショッピングなさったんです。

キューンさん、実は、ナパ・ヴァレーではもちろんお金持ちとして、またグロワー(ワイン生産者)としてもう顔なじみの方なんです。そんなにお金持ちならゴールドのブレスレットとかでっかいダイヤモンドをつけてえばってるんだろ、なんて想像しがちなんですが、私はお会いしてびっくりしました。

某有名ワイナリーの方が、私の座っているところまで彼を連れてきてくださいました。とっても、腰が低くて、今度、ピラーロックという名前でワインを造っているのでぜひ見に来てくれと。え、あのピラーロック? と私は一瞬自分の耳を疑いました。この畑って、もしかして、スクリーミングイーグルのオーナー、ジーン・フィリップスから買った畑なのかと。ミスター・パーカーに気に入られたら、次のスクリーミング・イーグルになること間違いなしですよね。

いや、この話は次回までお楽しみに。とにかく、畑を見なくちゃ話は始まりませんから。

 

■全体の感想

まとめというのも変な感じですが、今年のナパ・ヴァレー・ワイン・オークションの感想として、本当にナパ・ヴァレーを愛している人は20年続いてもこうやって通いつづけて、好きなナパ・ヴァレーワインを飲み続けるんだなって感じでしょうか。

このオークションの入場料っていくらだか知ってますか。カップルで2500ドル(30万円)です。これからも、ナパのワインをこよなく愛する人たちがず〜っと盛り上げていく楽しいオークションだと思います。

 


【6:カリフォルニア電力難?】


日本の報道機関によると、カリフォルニアでは電気が足りないとか。

「えっ、そうですか?」と私は日本からのお客さんに逆に聞きかえしてました。確かに、電気の蓄え、どこまであるのかないのか一般庶民にはつかめていません。わかっているのは、今年の夏は電気代が高くなることと、もしかしたら停電があるかもしれないことくらいでしょうか。

これだけコンピュータを使っていて電気がパチ〜ンと消えてしまったら、今まで打っていた原稿は一瞬に消えてしまうのもシャクだなとせっせと『保存』をする癖をつけてます。スーパーや銀行に入ると、いつもの半分しか照明がついていないので、ちょっと侘しさもありますが、慣れるとなんてことはないんですよ。

ワイナリーでは、カーヴのあるところは電力はいらないので他人事でしょうが、倉庫みたいなところで樽を貯蔵しているところはちょっと心配かもしれません。

何より恐ろしいのは、収穫時にステンレスタンクの冷却ができないとか、ポンプが作動しないこと。コンピュータで全自動など近代化に走っているところは痛いですね。

これほど書き並べると今年のカリフォルニア大丈夫かなって気がしますが、実際のところ、私の反応はみんなの反応なんです。今年の1月あたりから停電のニュースはでていましたが、私が経験したのはなんとこの6ヶ月で1回きり。それも3時間くらいかな。ソノマ・カウンティは運がいいのでしょうか。

ローテーションといって各地区を順番に停電させて、省エネするわけです。ワイナリー関係者も(大規模なところは知りませんが)自家発電まで考えているところはあまりないようです。


【あとがき】

私が思うままに書き綴ったEメールのような文章についてきていただいてありがとうございました。私はワイナリーのオーナーやワインメーカー、栽培家と直接に接するチャンスをいただき、ここまでやってきました。彼らと付き合っていくうちに感じることは、ワインって本当に人と人との付き合いだってことです。本当に感激したワインは正直に伝えるべきだし、思ったことは言いにくくても意外と正直に言ってみると、「ありがとう」って感謝されることだってあります。

これからも、生産者の真の姿をお伝えしようと、私の目でみた生の情報をお伝えします。ぜひご期待ください。

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