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ソノマ・カウンティ・ショーケース カリフォルニア 03

 

7月4日の独立記念日以来、ずっと涼しくなった北カリフォルニアです。猛暑続きだった6月のあの勢いはまったく感じられない快適な夏を過ごしております。

といっても、ぶどうの色づきもはじまり、栽培家や醸造家はぶどうの成育ぶりが気になるようで、収穫までのラストスパート。彼らの畑への往来が盛んになるこの頃です。


【目次】

1:ソノマ・カウンティ・ショーケース

2:アワードお薦めワイナリー訪問
   ハリソン・ヴィンヤーズ
   ルイス・セラーズ

3:ピアス病とシャープシューター

 


1:ソノマ・カウンティ・ショーケース


■おいしい食べ物とワインのショーケースです

ソノマ・カウンティ最大のワインオークション、ソノマ・カウンティ・ショーケース(正式にはその後にオブ・フード・アンド・ワインとついています)が、7月12日から3日間に渡って開催されました。

今年で21回目を迎えたこのイべントは、ソノマ・カウンティのおいしい食べ物とワインを満喫し、ついでに収益金を慈善活動に寄付しようというのが目的です。

もちろん、ソノマ・カウンティのワインが、このイべントのために特別に供出されるバレルオークションもお目当てのひとつではありますが、私はソノマ・カウンティ・ショーケースに参加するたびに、ワインは人の輪を広める媒体であると感じています。ワイナリー関係者だけではなく、夏のヴァケーションをソノマ・カウンティでゆっくりと過ごしたいという一般客も大勢参加しているからです。

ソノマ・カウンティ産のワイン、それに全米から集まった有名シェフが地元の新鮮な材料で作ったおいしい料理を盛り沢山に提供してくれるこのイベントは、まさにその名のとおりワインと食べ物のショーケースです。

ショーケースとはよく言ったもので、わかりやすく言うとデパートの地下にいろんな食べ物がズラーッと並ぶでしょう? あの雰囲気です。よりどりみどりで、気の向くままにワインや料理が選べます。

 

■アペレーションにフォーカス

今年のフォーカスはソノマ・カウンティのアぺレーションの特色をたくさんの人に理解してもらうこと。

ソノマ・カウンティにはサブアぺレーションを含めて、現在、11のアぺレーション(AVA)が存在します。AVAとアぺレーションの話は先月号のサテライトでご紹介しましたよね。

では、ソノマ・カウンティ、聞いたことあるけどよくわからない、とおっしゃる方のためにリストしてみましょう。

 

ソノマ・カウンティ1.ソノマ・ヴァレー
2.ロシアンリヴァー・ヴァレー
3.アレキサンダー・ヴァレー
4.ドライクリーク・ヴァレー
5.ナイツ・ヴァレー
6.チョークヒル
7.グリーン・ヴァレー
8.ソノマ・コースト
9.ソノマ・マウンテン
10.カーネロス
11.ソノマ・カウンティ

このショーケースでは上記の各アぺレーションの特徴を理解、楽しんでもらおうと、参加者の人たちは無作為にアぺレーションを割り振られました。

私は、ドライクリーク・ヴァレーとアレクサンダー・ヴァレーにあたり、畑やワイナリーのツアーをはじめ、そのアペレーション内にある沢山のワイナリーの方々、そして参加者の方々とワインの話、四方山話、などなど、夜がふけるのも忘れて語ってきました。

 

■1日目:ドライクリーク・ヴァレー

ドライクリーク・ヴァレーにあるアンフォーラというワイナリーに行ってってきました。アンフォーラとは古代ギリシャやローマ時代にワインを入れていたつぼ(容器)のことです。

畑の所有者であるリッチ・マウンツさんは、56ヘクタールという広い土地に昔から農園を経営している方です。一時は果樹が植わっていたところも、今では34ヘクタールがぶどう畑となり、1970年代に植えられたプティ・シラーを大切に栽培しています。

プティ・シラーは最近カリフォルニアの生産者に注目されている品種で、その植付け面積の少なさからも希少価値のあるぶどうです。この畑からはケンウッド、アロウッド、シミ、リッジなどにもぶどうが売られるそうです。

リッチさんと協力体制でワイナリーを始めたリック・ハッチンソンさんはアンフォラのワインメーカー。プティ・シラーをこよなく愛し、他にはジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨン、そして今カリフォルニアで人気上昇中のシラーを造っています。

年間生産量1400ケースと小さなワイナリーではありますが、「僕一人の力でまかなえる量を、しっかりと造っていきたいんだ」となかなかの堅実派。

日本には未輸入の彼のワインは、凝縮された果実味に加えて、ドライクリーク特有のスパイス味が感じられ、特にプティ・シラーとジンファンデルは印象的でした。

ドライクリーク・ヴァレーはソノマ・カウンティの北西部にあり、ヴァレーの真中を流れるドライ・クリークというほとんど枯れた川と、その周囲に広がるヴァレーフロア(平坦地)を挟む形で、西と東に低い山々が連なります。

南西側にあたるアンフォラの畑は、やや土地も小高くなるため表土が浅く、その土壌はロームに黄色っぽい粘土が混ざり、所々にシェール(頁岩)も見られます。

それはドライクリーク地区の特徴でもありますが、気候はソノマ・カウンティの中ではやや温かめ。夏のまっさなかにはぐーっと気温があがります。

おのずと栽培品種も赤が多く、ドライクリークといえばジンファンデル、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーで知られています。

ディナーはガロ社がソノマ・カウンティのぶどうのみを使ってプレミアムクラスのワイン造りに専念しているガロ・ソノマでした。

見渡す限りぶどう樹の緑が広がり、近くには家の明かりも見えないほどの広い敷地の中にぽつんと建っているこのゲストハウスは、昔のファームハウスを改造したもので、ガロのお客様の接待やこの種のパーティ会場として使われます。

沢山のガロ社の方々が世界各国からこのイヴェントのために集まっていらっしゃったようで、日本からも数人の皆様にお会いしました。メインディッシュはコション。わかりやすくいうと小豚の丸焼き。

「実は私の出身はアイダホなの。ピッグスキンなんて久しぶりよ」

と、パリパリとした豚さんの皮を奪い合うアメリカ人の女性たちが、賑やかな会話をさらに心地よく響かせる、粋なジャスピアノの演奏と対照的に感じられました。

 

■2日目:アレクサンダー・ヴァレー

ソノマ・カウンティの赤ワイン産地といえば、ドライクリーク・ヴァレーと並んで有名なのがアレクサンダー・ヴァレー。

ランチをご馳走になったストーン・ストリートは昨年の収穫前に完成したばかりのピッカピカの新ワイナリーです。スティーヴ・テストというワインメーカーをご存知ですか? 今はナパ・ヴァレーのメリーヴェールで活躍されている方ですが、1990年に創立されたストーンストリートの名を市場に知らしめた人です。

 

ストーン・ストリートのワインメーカー、マイケル・ウェストリックさん そのスティーヴのもとで修行を積んだマイケル・ウエストリックが今は醸造を担当しています。

アレキサンダー・ヴァレーのほぼど真ん中に位置するワイナリーから車で約15分ほど山へ昇ると、こワイナリーのオーナーであるジャクソン・ファミリーの畑、アレキサンダー・ランチに辿り着きます。


「ストーン・ストリートのワインメーカー、マイケル・ウェストリックさん」

 

そのスティーヴのもとで修行を積んだマイケル・ウエストリックが今は醸造を担当しています。

アレキサンダー・ヴァレーのほぼど真ん中に位置するワイナリーから車で約15分ほど山へ昇ると、こワイナリーのオーナーであるジャクソン・ファミリーの畑、アレキサンダー・ランチに辿り着きます。

1995年に買収された2120へクタールのこの広大な敷地は、もともと1800年代半ばにメキシコ領のランチ(牧地)だった場所で、今でも野生の鳥や動物、植物がぶどう畑とともに共存しているといった感じです。

アレキサンダー・ヴァレー海抜は120mから一番高いところは780mもあり、高度の変化に耳の鼓膜が反応しながらも一旦山の上まで登りつめるとそこはまるで別世界。アレキサンダー・ヴァレーが眼下に一望でき、ソノマコーストの海岸線から霧が流れてくる様子まで観察できます。


見るからに水が足りなそうな乾いた土壌はほとんどが火山性で、砂や粘土が場所によって混ざり合っています。そうそう、岩が多いのも特色ですね。灌漑は必須ですが水問題は深刻で、湧き水に頼るしかないそうです。

ぶどうはこういったストレスの多い厳しい環境でもエネルギーを蓄えるんですね。

ジャクソン・ファミリー傘下の優秀なワインたちは作付面積約400ヘクタールという土壌構成や微気候が入り混ざった、多種多様な区画からぶどうを入手しています。フランス人、ピエール・セヨンが造るヴェリテ、チャールズ・トーマスが造るカーディナル、そしてストーン・ストリートのレガシーはその代表格です。

アレキサンダー・ヴァレーは温暖な気候ではありますが、これほどの海抜まで上がって行くと風の影響もあり気温は平坦地より涼しくなります。

アッパーバーン・ブロック66と呼ばれる区画のぶどう(シャルドネ)はなんとピーター・マイケルとヘレン・ターリーのために契約栽培されています。

ヘレン・ターリーでも同じ区画からシャルドネを限定数で造っていますが、そういわれてみるとなんとなく共通する味わいがあります。いつまでもグラスに鼻を近づけたくなるような美しーい香りとトロピカル風ながら嫌味のない上品な味わいが、ほんとうに忘れられませんでした。

(酔ってますね)えっ?(笑)

食事もすばらしかったですよ。

ハーブに漬け込んだ骨付きラムのグリルは逸品。夜もでっかいディナーが待っているというのに、思わず食べちゃいました。

ジムタウン・ストアアレキサンダー・ヴァレーといえば、ジムタウン・ストアが有名です。昔の雑貨屋をうまく活かして、粋な現代版雑貨屋に生まれ変わらせたジムさんは残念ながら今年亡くなられましたが、その後もしっかりとビジネスは継続され、ケータリングの会社としてもおいしいお料理を届けてくれます。


 

■2日目夜:オークション

これを忘れてはショーケースに来た甲斐がありません。サテライト・カリフォルニアのVol.1では、ナパ・ヴァレーのオークションの様子をお伝えしましたが、これとは対照的なのがソノマ・カウンティのオークション。

どういう意味で対照的かというと(この発言ってちょっと勇気いりますけど)、

「私が一番美人よ」
「僕が一番金持ちだぞ」

と、ノドもとまで出てきてそうな人種が集まるのがナパだとすると、

「年に一度のオークションじゃない。パッと派手に行きましょうか」

と、庶民を楽しませてくれるのがソノマ・カウンティなんです。

オークションオークショニアーのフリッツ・ハットンさんは、ナパのオークションでも活躍されましたが、まったくひけをとらない同じ愛嬌で、ソノマでも会場を沸き立たせてくれました。

ただ、ナパが千ドルの単位で入札がつりあがっていくのに対して、ソノマでは50ドルかせめて百ドル単位。でも、金額の大きさではなく心の熱さには差はありませんよね。

こちらの収益金も慈善活動としてソノマ・カウンティの恵まれない人々の空腹を満たしたり、畑で働く人たちの医療援助、サンタローザ・ジュニアカレッジという地元の大学の教育資金援助に使われます。

オークションで最も高値をつけたのがロット54番。

Dinner with “The Family”というロットで、ソノマ・カウンティにある5大イタリア系ワイナリーと一緒に20人を招待してディナーを楽しもうという趣向のロットです(ワインそのものではなく、ディナーの権利……ということですね)。

ソノマ・カウンティのイタリア系ファミリーのワイナリーを5つ挙げられますか? 

フォピアーノ
ガロ
ペドロンチェーリ
セバスチャー二
セゲーシオ

の、5ファミリーです。

1万ドル(約120万円)で落札されたのは、ワインスペクテーター誌のオーナーであるマーヴィン・シャンケン氏でした。

その他のロットは、ワイナリーがこのオークションのために特別に用意したワインが5ケース、10ケースの単位で出され、シュグ、ハナ、アイアンホース、ランドマーク、ピーターマイケル、シルバーオーク、フェラーリ・カラーノなどなど、ソノマ・カウンティ産の秀逸ワインが次々と期待どおりに落札されました。

でも、私が最も心を打たれたのは、Fund in Needというロットです。日本語に訳するならば“恵まれない人のための資金集め”とでも言いましょうか。

アメリカには日本のように国民健康保険はありません。これは、健康保険を持たないために適切な治療を受けられないヒスパニック系(主にメキシコ人)の健康管理と病気の治療するために創立されたアライアンス・メディカル・センターに、一人頭100ドルを寄付するものです。

会場でパドル(入札板)を持っている人なら誰もが参加でき、何千ドルもは寄付できないけど、「百ドルぐらいなら私も!」という感じで一同にパドルを挙げるシーンには心動かされました。

 

■最終日:ソノマ・カウンティの全アぺレーションの試飲・試食会とサンフランシスコ・シンフォニーによる音楽と花火で締めくくるコンサート

コンサートコンサートは夕方の7時半ごろから始まるのですが、毛布やダウンジャケットを持ってこないと絶対に後悔するほどの寒ーい夜でした。

会場は、ソノマクトラー・ワイナリー。

そうです、ロシアンリヴァー・ヴァレーにあるこの場所は、本当に夏でも夜は寒いんです。ワインはもちろん飲み放題。自分の好きなワインを「これちょうだい」と言うと、にっこり笑顔のボランティアたちが注いでくれます。

去年もそうでしたが、これだけ寒い夜になるとワインをガンガン飲まないと体が温まりません。シンフォニーの奏者たちも足元にヒーターが付いているにもかかわらず毛布をひざにかけての演奏でした。

野外なのでホールのような音響はありませんが、迫力は満点。クラッシック音楽の好きな方なら絶対見逃せないコンサートです。

昨年は、ストラビンスキーの「火の鳥」、今年はチャイコフスキーの「ピアノコンチェルト第一番」、それにあまり知られていないけど、リストの「レ・プレリュード」。

花火曲の後半が次第に盛り上がったところでボンボーンと花火が飛び交い、感激の一語につきます。



■来年は行ってみたいと希望される方

もう、21回目になるのに日本ではまだ知られていないショーケース。日本人の参加が少なくてちょっと残念です。

参加費用は、ワイナリーの特別ツアー、ランチ、ディナー、オークション、サンフランシスコ・シンフォニーによるコンサートと大空を花火で彩るフィナーレを含めて3日間通しで今年は735ドルでした。

ナパ・ヴァレーのワインオークションが一人1250ドルであるのに比べれば、とっても親切なお値段。

食べ三昧、飲み三昧のこの手のイヴェントは申し込みが殺到し、もちろん早い者勝ち。

もしくは、定員500人とかに限定するオレゴンのピノ・ノワール・セレブレーションなんかは申し込み後に抽選で選ばれるのですから、ソノマ・カウンティ・ショーケースは絶対穴場ですよ。

イーエックス・ワインでもツアーを組みませんかと相談を持ちかけてます。うまく実行できるといいですね。

 


2:アワードお薦めワイナリー訪問


今回は、イーエックスのカリフォルニア・アワードでテイスターたちが「これ。いける!」と眉を上げたナパ・ヴァレーのハリソン・ヴィンヤーズとルイス・セラーズを訪れてみました。


■ハリソン・ヴィンヤーズ

ハリソン・ヴィンヤーズナパ・ヴァレーの中ほど、128号線の道路をずーっと東に進むとレイク・ベリエッサという大きなな湖があります。

夏になると地元の人たちのレジャーの場としてもキャンプやボート、釣りを楽しむ人々で賑わいます。そのベリエッサ湖ほど大きくもないし、有名でもないのですが、その風景だけはひけをとらないのがヘネシー湖。


ハリソン・ヴィンヤーズ2ヘネシー湖を見下ろすリンズィー・ハリソンさんの家は、自然林と赤い火山性土壌に囲まれ、ワイン好きなら誰もが夢見る場所です。

ハリソン・ヴィンヤードは、元ステュワーデスのリンズィー・ハリソンさんが、娘さんのソフィアの協力を得て、経営とワイン造りを頑張っています。

13年前、アーティストのご主人、マイケルさんと静かに第二の人生を楽しもうとナパ・ヴァレーに引っ越されてきたこのカップルは、屋敷内にぶどう畑も付いてきたので栽培もやってみようかと、さっそくぶどうの植え替えや畑のグレードアップを開始。

近所の人たちに、ぶどうがとてもいいからワインを造るといいよ、と勧められました。

いや、それもそのはず。

よーく見廻すと、すぐ上には今やカルトワインとして知られるブライアント・ファミリー、古くから確実なワイン造りを続けるシャペレー・ワイナリーが。

このあたりは知る人ぞ知る、プリチャードヒルと呼ばれる一帯です。南側はデヴィッド・アーサー、ロング・ヴィンヤードと今その実力が知られてきたワイナリーが構えています。

プリチャードヒルの北西にあたるハリソンは、畑はほとんど北西の方角を向いています。ずっと見学させてもらっているうちに同じような方角に畑を持っているハウエルマウンテンのディリア・ヴィアダーさん(ヴィアダー・ヴィンヤード)をちょっと思い出しました。

そういえばヴィアダーさんのところも池を見下ろすんですよ。しかも、岩や石ころだらけなところも似ています(話がそれてごめんなさい)。

でも、日照の充分なカリフォルニアでは、かならずしも南を向いていなくても十分にぶどうは熟成するんですね。逆に、北西の方角だからこそ個性が生まれるのかもしれません。

シマウマ君になったジープハリソン家は大の動物好き。ゲートを入ると、シマウマ君になったジープが迎えてくれます。そういえばハリソンのラベルってシマウマとかライオンとかエキゾチックな動物が描かれていますね。

カベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネを主に栽培している7.2ヘクタールの自社畑は数多の区画に分けられ、区画にはマックス、イザベル、チャット、ジフ、スィートといった今までに飼っていたペットの名前がついているんです。

このあたりは海抜が300〜400mとやや高く、ほとんど霜の被害を受けることはありませんが、今年の春はやられてしまったそうです。

今まで霜の経験がないので霜よけの装置がついていなかったのです。

畑の中でも最も下(海抜の低い区画)に栽培されているシャルドネはかわいそうなくらい小さな房が、抜けた歯のように下がっていました。

今年のスィート(おっと、シャルドネのブロック名です)の収量は

「エーカーあたり0.3トン(へクタールあたり5ヘクトリットル)ぐらいかな」

なんて、アシスタント・ワインメーカーのポールは内心、蒼くなりながら概算してくれました。

不幸にも昨年、突然ご主人を亡くされたリンズィーさんですが、相変わらずのボーイッシュな活発さで、すばらしいワイン造りに傾倒されています。

自らワインを造る彼女を支えてくれているのは、ワインコンサルタントたち。ワイナリー創立以来、ヘレン・ターリーが黎明期を支えました。そして、今回イーエックス・ワインのアワードで評価されたカベルネ・ソーヴィニヨンはジョン・コングスガードが、昨年からはロコヤの前ワインメーカーだったマルコ・ディジウリオがびったりとバックについていますからね。

小さなカーヴいっぱいに置かれている樽はほとんどがフレンチオーク。新樽の割合はリザーブクラスだと7割でナパ・ヴァレーのクラスは4〜5割だそうです。

自然を愛し、動物を愛すレンズィーさんの醸造法はすべてナチュラル。自然酵母発酵に自然のマロラクティック発酵を行っています。清澄やフィルターもほとんど避けて、ラッキング(澱引き)だけにたよります。年間生産量は4000ケース。

 

植え替えの準備中、赤い埃っぽい土に注目!犬のマックスに見送られてハリソン・ヴィンヤーズを気持ちよく去ったのはよかったのですが、きめの細かいパウダー状の赤い土が車全体を粉でまぶしたようについてきて、また洗車か? と、楽しい畑巡りのツケを戴きました。


「植え替えの準備中、赤い埃っぽい土に注目!」

 

■ルイス・セラーズ

ランディ・ルイスさんルイスといえばランディ・ルイスさん。

車のレースに精通した方なら当然ご存知のはず。インディ500やヨーロッパのフォーミュラ・スリーで長いあいだ活躍された元カーレーサーです。そのご本人、30年前にヨーロッパでフォーミュラスリーのレースを続けるうちにワインの世界にひき付けられたそうです。今ではナパ・ヴァレーのパワフルなカベルネを生産するワイナリーオーナーとしてすっかり有名になりました。

ハリソンと違ってこちらの場合は、ご自分のワイナリーはありません。

「カスタム・クラッシュ」といって、アメリカではよくある慣習で、数千ケース以下の小規模のワイナリーは自分で設備を揃えてワイナリーを建てるよりも、このようなスペースを借りて、設備を借りてワインを造るほうが効率的なので、このような施設を利用する生産者がたくさんいます。

ルイスの場合、オークノールにあるレアード・ワイナリーの施設でワインを造っています。

私がランディを訪ねた日はあいにく2000年シャルドネの瓶詰めでてんやわんやでした。

「瓶詰めなんてただワインをボトルに詰めるだけじゃない」と思ってらっしゃる方は、大間違いです。

なにせ家族経営ですから、奥さんのデビーさんもいつもレストランでお会いするようなお洒落な格好じゃなくて、ジーンズ姿でどんどん積み上げられるケースを確認したり、大変そう。

しかも、今年は収穫が早く始まりそうなので、タンクも空 押せ押せムードのワイナリーけなきゃ。押せ押せムードのワイナリーでした。トラックのコンテナを改造したような細長ーいボトリングの部屋(?)は移動式になっていて、それを専門にする業者が依頼されたワイナリーに行って、ワイナリーのタンクからワインをホースで引っ張ってきて瓶詰めします。


小規模ワイナリーにとってはボトリングの施設もスペースも要らないし、便利なサービスです。

どうにかして、やっとランディさんを捕まえて話を聞くことが出来ました。

ルイス夫妻がワイン造りを本気で思い立ったのは、1989年。友人がナパ・ヴァレーにぶどう畑を買いワイン造りを始め、それを手伝ううちに、「自分でも」と思うようになったそうです。

ポール・ホブズをワインメーカーとして起用し、全米のワイン雑誌で絶賛されたのが大きなジャンプスタートとなりました。アメリカ人の味覚にピンときたのでしょうね。

黄金のLという文字が印象的なカベルネ・ソーヴィニヨンはリザーヴとナパ・ヴァレー(レギュラー)があり、オークヴィル、ラザフォード、プリチャード・ヒル(うむ? ハリソン・ヴィンヤードのある地区ですよ)のぶどうを使っています。

シラーに多少のアメリカンオークを導入している以外は、ほとんどがフレンチオーク樽で熟成。

年間生産量8000ケースのルイスはオークションやレストランで引っ張りだこですが、

「今後もこの規模で生産を続け果実味溢れる深みのあるワインを造りつづけたい」

と、ランディさんは地道な成長を希望されているようでした。

日本での入手も難しいルイスのカベルネ・ソーヴィニヨンは、現代のナパ・ヴァレー産カベルネとは何ぞやを経験されたいかたには格好のワインだと思います。

レーサーとして引退された今日、ワインの道を走りつづけるランディさんですが、暇を見てはカーレースを観戦にいったり(実はソノマにあるシアーズポイントというレース場では常連客)、オートバイを乗り回すのが楽しみとのこと。ちなみに、現在はヤマハのR1という1000ccのバイクが愛車だそうです。

 


3.ピアス病とシャープシューター


■ガマガエルのような、バッタのような。

グラシー・ウイングド・シャープシューターいやーな顔してますよね。これが今カリフォルニアを脅かせているグラシー・ウイングド・シャープシューターです。

リーフホッパー、ヨコバイの一種であるシャープシューターは、植物の木管(水分の通る管)をアタックするバクテリアの媒体となり、すでに1880年代からカリフォルニアのぶどう栽培農家の悩みの種となっていました。

植物病理学者のニュートン・ピアス博士が発見したことからこの症状が見られるとピアス病(Pierce's Disease)と呼ばれています。

というわけで、ピアス病は昔から知られているわけですが、なぜか、昨年からワイン誌上を騒がせるほどに話題になりました。

このグラシー・ウイングド・シャープシューターが曲者なのです。従来のピアス病の仕掛け人は水周りのいい小川や植物(特にブラックベリーを好む)に繁殖するブルーグリーン・シャープシューターというカリフォルニア原産の昆虫だったのですが、もっと悪玉のグラシー・ウイングドのほうはアメリカの南東部からやってきたよそ者。

こいつらは体もでっかく、飛行距離もぐーんと長いらしいです。

しかも、ぶどう樹だけでなく柑橘系の木や観葉植物に飛びつき、バクテリアを広めるだけじゃなく、自分の体重の200〜300倍の量の樹液まで木から吸いとってしまうすごい根性をしています。

そんなに吸い取って体がパンクしちゃうんじゃないかって私も疑問に思ったのですが、聞いてみると通称シャープシューター・レインと呼ばれる白っぽい液を果樹に巻きちらすらしいです。それがグラシー・ウイングドに犯されているか認知する一つの方法でもあるんですけどね。

ぶどう畑にいくと、ハエ取りテープのようにペタッとくっつく黄色いカードもよく見受けます。

こんな虫にワインをだいなしにされてはたまりません!

カリフォルニア州の各カウンティ(郡)では対策事務所を設け、特に南カリフォルニアから搬入される観葉植物や果樹は徹底的にチェックしています。

すでにグラシーウイングドによる被害を受けてしまったのは、南カリフォルニアのテメキュラ・ヴァレーです。他のカウンティはスポット的に卵の集団が見つかったというだけで、ぶどう畑の大きな被害にまでは至っていません。

フィロキセラの場合は、耐性のある台木に接木することで解決できますが、治療法のないピアス病ですから、一旦かかってしまうと引き抜くしか方法はないようです。

ピアス病とグラシー・ウイングド・シャープシューターを予防し研究を続けるために、アメリカの連邦政府、カリフォルニア州、ワイン業界が一団となって3920万ドル(49億円!)の補助金を出しています。

ワイン産業、やっぱりカリフォルニアにとっては大切な産業ですもんね。

 


【あとがき】

今回のサテライトは

「夏はこれだからワインカントリーに行きたいよね」

と、世界から全米から参加者を集める楽しいイベント、ソノマ・カウンティ・ショーケースをフルカバレッジでご紹介しました。

8月8日。ナパ・ヴァレーのシュラムスバーグではスパークリングワイン用のぶどうの収穫が始まりました。ぶどうは日ごとに色付きを増し、風味の成熟を待っています。

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