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こんにちは。 eX-Satellites Paris の大野いづみです。 今回はサテライツの予告編として、パリからお届けしちゃいます。 もちろん、eX-Satellitesはフランスだけでなく、カリフォルニア、フィレンツェからのワイン情報も盛りだくさんでお届けしますが、現在はオープニングに向けて入念に準備中ですから、ご期待下さいね。 5月24日のオープン後は、毎月5日にパリから、14日にフィレンツェから、20日にナパから、最新の情報をお届けしますね。 |
霜の被害からブドウの芽を守るために、今年初めての散水が4月13日(金)に行なわれました。ブドウ栽培の北限に近いシャブリ地区にとって、やっと芽吹きをはじめたブドウの若芽が、寒い外気(時にはマイナス20−30度)でダメになってしまう霜害は大問題なのです。
ボルドーの一部のシャトーでは、ヘリコプターの低空飛行で冷たい風を吹き飛ばすなんていう荒業もありますが、ここシャブリで一般 的に見られるのは散水を行ってブドウの芽を凍らせてしまうという方法です。水は0℃で凍りますから、その氷の中の若芽はそれ以下の気温にさらされないわけです。理屈で考えるとなるほど納得。……なんですが、最初に散水を考えた人はすごいなぁと思ってしまいます。手も震える寒い気温の中、自分の葡萄にわざわざ水を撒いて凍らせてしまうなんて勇気がいりますよね。
他には、畑の中にストーブを置いて畑全体を温めることも広く行なわれています。気温が0度を下回ると村にサイレンが鳴る仕組み。
「ストーブはかったるいわよ。夜中に起きて火をつけにいかなきゃいけないんだもん」
とは、友人の在シャブリ・ヴィニュロンの弁です。寒い日にサイレンが鳴る街シャブリ、ワインの国フランスならでは、ですよね。東京で「寒いから」といって、いちいちサイレンが鳴ったらみんな頭きちゃいますものね。
かの有名なロマネ・コンティーのド・ヴィレーヌさんは、「将来的にもDRCはHPを持たない」と決めてしまったそうですけど、結構、有名な造り手でもHPをもっていることもあります。皆さん、ネットサーフィンして捜してみてはどうですか? フランスの生産者であれば、ヤフーフランスからのアクセスがヒットしやすいようです。
ご参考までに、幾つかURLをご紹介してみます。
■Ch. Haut-Brion(Bordeaux)
■ Ch. Figeac(Bordeaux)
■Domaine Laroche(Chablis)
■Domaine Armand Rousseau(Gevery Chambertin)
http://www.domaine-rousseau.com
■Domaine Henri Gouges(Nuits Saint-Georges)
今後も少しずつご紹介していきたいと思っています。
「ワインは飲まれるためにある」
……っていうのは、多くの高名な生産者たちから良く聞かれる言葉です。自分のワインの価格がスノッブなマニアのコレクション癖ゆえに市場で高騰し、結果 として「口に入れる液体」のものと思えない高値がつくというのを、非常に忌み嫌っているからです。
もちろん多くの生産者達は自分のワインが高く売れるのは決して悪いことではなく、むしろ嬉しいことだと思っているのです。でも「度を超えた価格」がつくのは、良識的な農民であれば、皆、嫌悪感を持っているものなんです。程度の問題なんですね。
このような問題に関して「目から鱗」だったのが、シャンパーニュ地方ランスの名門であるクリュッグの現当主レミ・クリュッグさんの言葉です。
「一番素晴らしいワインとは、その空いたボトルだよ。なぜなら空いたボトルには、空けた日の空気や会話と、そして、一緒に飲んだ人の思い出がつまっているんだから」
……と。 こんなにロマンティックに「ワインは空けるためにある」っていう表現をされた氏の言葉は、正に「目から鱗」でした。さすがシャンパーニュ、洗練されていますね。もっとも財力がないと、クリュッグみたいなワインの「思い出」を山積みにはできませんけど……。
ムルソー村の伝説的な造り手、コシュ・デュリー。潜入してきました! いや、ちゃんとブルゴーニュにコネを持つ知人の協力を得て、アポイントをとって伺ったんですけれど……。
JFコシュ・デュリーのドメーヌは、ムルソー村の国道に程近い平坦地にあります。ちょっと村の中心から外れた静かな通 りにあります。 このセラーのとなりの畑でも葡萄を造ってますから、畑の仕立て方なんかは道からよく見えます。
現在の当主、ジャンフランソワさんで3世代目になるドメーヌで、1972年以降から現当主ジャンフランソワさんが作っています。(彼のお父さんは当主の座を譲ったあとも、1989年まで一緒に働いていました)所有の畑はトータルで9ヘクタールのみしかありません。
ACムルソー白は9区画もっていて、セラーの隣にある畑もそのうちのひとつ。粘土がちの斜面 底部に位置する畑で、彼のもつ畑の中でもっとも樹齢の高い区画です。このセラー横の底部の区画以外にも、斜面 上部、中腹、底部、の各所に最上の場所を押さえています。
醸造では、各区画ごとに分けて、発酵、熟成をさせています。神経質と思わせるほどに見事に清潔なセラーは、彼の繊細なワイン造りの姿勢が端的に表われているようです。
もちろん他の素晴らしいワインをつくる生産者と同じように、彼も何よりも畑での仕事に非常に力を入れている生産者のひとりです。様々な仕立て法(ギュイヨ、コルドン式トレリス)を用いた植え付け。根のはわせ方、若い木の手入れの仕方、すべてに一家言がああります。
ところで、彼のムルソーは出荷される国によって、微妙に味が違うのはご存知です か? 日本向けのMeursault は、斜面上部のナルボー(les narbaux 0.38ha)という区画がメインとなっているんです。他のヨーロッパの国に出荷されているキュヴェのブレンドのメインとなる、ルージョ(les rougeots 0.65ha)も、斜面上部のMeursault です。
日本向けのメインブレンドである「ナルボー」は果実味が前面にでているタイプですが、ルージョはミネラル感が豊富な深みのある味わいです。新樽の使用は最大で50%程度に押さえています。
シャルルマーニュの新樽と2年物樽からの比較試飲をさせて頂きましたが、2年物樽のワインの方が、圧倒的とも言えるほどの果 実味が、信じられないくらいの多くのフレーヴァーを伴って迫ってきました。
もちろん新樽の方もクラクラきてしまうくらいに素晴らしいのですが、今の段階では樽の印象がフルーツを隠してしまう部分があるようでした。 もちろん新樽のワインは、2年樽のワインとブレンドされます。10〜20年後にボトルを空ける時には、きっと樽の要素が素晴らしい果 実と美しく調和しているのだと思います。
実はコシュデュリーでは、昔からの関係のもあって、なんと生産量 の約1/3が樽でネゴシアンに売られています。
つまり、これらのネゴシアンのムルソーには、実はコシュ・デュリーのワインが入っていると推測されるんです! ブラインドで比較してみたい気にさせられますね。
日本では仲々手に入らないワインですが、今度、日本向けのものとヨーロッパ向けのものを飲み比べてみたいなぁと思いました。難しいでしょうね。
4月15日のル・フィガロ紙の記事で、ボルドープリムールの評価が掲載されていました。プリムールとはまだ樽に入っている状態の新酒のことでボルドーでは、ほとんどの有名シャトーのものがプリムールで販売されます。つまり、ここでの各シャトーの評価が今後の価格に大きく影響するのです。
皆さん、グラン・ジュリー・ヨーロピーンという組織をご存知ですか? 1996年6月にフランソワ・モス氏によって結成された、イギリス、フランス、ベルギーといった数多くのヨーロッパ人の世界的なソムリエ、シェフ、ジャーナリストなどがメンバーになっているワインを極める組織なんです。名前をあげればミッシエル・ベターヌさん、フォール・ブラックさん、アンソニー・ハンソンさん、……とずらりと名前が並んで行きます。
アメリカ発のワイン評価が世の中に溢れている昨今、ヨーロッパの味覚という意味ではとても面白い試みですから、アメリカ評価との対比という意味で、あくまでも参考として興味深いと思います。
以下、2000年ヴィンテージの評価記事からの抜粋です。
オーゾンヌ*
ラフィット・ロートシルト*
ラ・フルール*
レグリース・クリネ*
レオヴィル・ラス・カーズ*
ムートン・ロートシルト*
ペトリュス*
トロタノワ*
アンジェリュス
カロン・セギュール
クリマン
クロ・レ・グリース
クロ・サン・マルタン
ヴァランドロー*
デュクルボーカイユ*
オーブリオン・ルージュ*
オーブリオン・ブラン*
オサナ
レヴァンジル
ラ・フルール・ペトリュス
ゴムリー
ラミッション・オーブリオン*
ラ・モンドット
ラセール
ラグランジェ・ア・ポムロル
ラトゥール*
ラトゥール・ア・ポムロル
ラヴィーユ・オーブリオン・ブラン
ラゲイ
ル・パン*
テルトル・ロートル・ブッフ*
レオヴィル・バルトン
ランシュ・バージュ
マロジャリア*
モンローズ*
パルメ*
パヴィ*
パヴィデュカッス*
ピション・バロン*
ピション・ラランド*
ポンテ・カネ
ソシアンド・マレ
トロロンモンドット
以下、 ★★★★、★★★(★) と続きます。
基本的にブラインドテイスティング、*印はブラインドでなく銘柄を分かってテストしたものだそうです。「ブラインドテストで上位に選ばれた比較的無名なシャトー」は、プリムールファンにとっては狙い目なのかも知れませんね。
パリに遊びにきたことのある人には、きっとおなじみの「ニッコーホテル・パリ」がフランス系ホテルチェーンへ売却されることが決まりました。セーヌ川に臨み、すぐ近くのエッフェル塔の景観も美しい絶好の立地の、ちょっと特徴的な赤色のホテルで、覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
1976年から25年の歴史をもつ日本人経営のホテルなのですが、不況の波は遠くパリまで及んでいるのかもしれませんね。2002年までは「ニッコー」の看板での営業のようですが、新婚旅行などの「甘い思い出」のある方は、今年中にお泊りに出かけられては?
週末を利用してプロヴァンスへヴァカンスしてきました。 私が行ったのはアペラシオンでいうとピエール・ヴェール。といってもご存知ない方がほとんどでしょう。そう、AOCになったのはつい最近で、それまではVDQSでした。でも私にとって生れて初めてのヴァンダンジュ(収穫)をした(AOC昇格後の初ヴィンテージでした)思い出の土地なのです。
今回は久しぶりにそのドメーヌへ遊びに行ってきました。有名産地のワインに比べてプロヴァンスのワインて気取りがないですよね。それはドメーヌの人達も同じこと。私がドメーヌのお姉さんと話している間にも次々とお客さんが来てワインを買っていく。それも容器持参で自分でタンクから注いでる! しかも内容量はドンブリ。実際の容量は量らずに壜に書いてある容量で決めて売っちゃうんです。
「ウチは30年も親子代々で通ってくるようなお客が殆どだから壜の口いっぱいまで詰めてオーバーしちゃってもその分はオマケ、ということでいい」
……と気前もいい。
一方で、お買い物中の地元のおじさまをパシャリ。
「なんでぇ、日本のネットに載っちゃうの? ネクタイしてくりゃよかったよ」
そんなわけで、おじさま8リットルお買い上げ。どれくらいでそれ飲んじゃうの? と聞くと、「1週間くらいかな?」と飲むほうも気前がいい様子。
このドメーヌはワインの他にも近隣の農家が持ち込んだ農作物を売ってます。例えば卵。毎日午後にその日の朝生れた卵を届けてくれます。この卵、殻がすごく硬いのです。かなり気合を入れないと割れません。味も濃いし本当に美味しい。よ〜く見るとまだ羽がついてるのが分かりますか?
このドメーヌでは他にもオリーブ・オイルやジャガイモも売ってます。「ワインの売上は税務署に申告してるけど、農作物はしてないのよね〜、アハハ」ということなのでドメーヌ名は公表できません。あしからず。
皆さんも、夏休みを利用して、地方ならではのディープ・フランスを発見してみては? ワイン造りもメジャー産地とは違い、日常生活にどっぷり染み込んだ牧歌的な気取りのないもので、また違った発見をできること請け合いです!
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